居宅介護支援事業所
反省と今後
休憩時間に食事をしながら本をよく読んでいます
午後からの勤務に備えて気持ちの整理や気分転換を図るためにしております
先日「怪物はささやく」というタイトルの本を読み終わりました。
内容を簡単に説明しますが、これからお読みになる方は、以降は読まないでください
イギリスにいる13歳の男の子が主人公ですが学校ではいじめられ、いつも独りぼっち。
母親と二人暮らしで、母親は重病(癌)に侵されています。時々来る祖母とは仲が悪い。
そんな彼の所にイチイの木の姿をした怪物が夜中に現われ、
「3つの真実の物語を語って聞かせる」「4つ目の物語は主人公自身の真実を話せ」と告げられます。
主人公の少年は嫌々話を聞かされます。
怪物の3つの話が終わった後、4つ目の物語を主人公の少年は怪物に迫られて「本音」を話し出します。
母親との関係のことで「本当はもう終わりにしたかった、母が死んで早くこの不安な状態から逃れたかった」という事を話し出します。
助かって欲しい、早く死んで欲しい、治らないのは分かっている、自分も楽になりたい、と相反する想いが共存していることを子供ながらに話します。
それに対して怪物は人の気持ちは複雑なので、それも主人公の少年の一部だけど、それは母親を愛していることからくるものなのだよと話しかけてくれます。
読み方や本に対する解釈が浅いかも知れませんが読み終えた後、最近ケアマネとして高齢者宅訪問の際に介護者の方から「子供の頃両親も親を見ていたのが普通でしたが核家族化が進んだ結果、自分たちで何とかしなければ、今となっては子供にも迷惑をかけられない」と話された方がいました。
お子さん世代も「本当は支援したいが、仕事に家庭にと、なかなか行くことができない」と話される家族の方もいました。
2年ほど前に施設に入っていた私の母方の祖母が亡くなった時、私の叔父は「自分も大変だったので(亡くなって)ほっとした」と思わず漏らしていました。
最初は不謹慎とも思ったのですが、長い年月、施設に通って支援をしていた苦労など色々な想いから思わずでた声だったと思います。
利用されている本人や家族の考え方、家族の形は一概ではありませんが年々変化していると感じます。
家族や親子の歴史、生活史や時代背景から色々な「想い」や時には相反する「気持ち」、「本音」を読みとる事と理解した上での支援。
聞き出すような面談を普段していただろうか(聞いたから全てを支援できる力量は無いですが)、今の状況を表面上の事だけに囚われていなかったか。
など日頃の業務を反省するきっかけとなった1冊でした。
もう少し力をつけて信頼される相談職でありたいと思いました
居宅支援事業所 匿名